喉の疾患について
口から喉に至る部位には、空気の通り道、声を生み出す発生器、飲食物を通過させる消化管という3つの役割があります。どれも重要な機能ですので、この部位が病気になると生活の質が大きく低下します。下記のような症状が見られた際には、お早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
このような症状の時はご相談ください
- のどが痛い
- 飲み込みにくい
- 異物感
- 声がかすれる
- 舌が痛い
- 味がしない
- 咳が出る など
口内炎
口内炎は、口腔内の粘膜に起こる炎症性疾患の総称です。ビタミンが不足していたり、ストレスや睡眠不足、疲労などで身体の免疫力が落ちていると、口内炎が出来やすくなります。また、歯並びが悪かったり、入れ歯が合わないときも、上の歯と下の歯が上手くかみ合わず、歯ぐきを噛んで口内炎が出来たりします。
日常的に見られるため、医療機関を受診していない方も多いようです。しかし、全身疾患が原因となり、口の中に炎症が起こるケースもありますので、口内炎が多発したり、何度も繰り返したり、なかなか治らない場合は、決して楽観視せず、耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。
口蓋扁桃肥大
口蓋扁桃が腫れて肥大することに伴い、様々な影響を引き起こす病気です。食物が喉を通りにくくなったり、空気の通り道が狭くなって呼吸困難になったり、いびき、睡眠時無呼吸などの症状が見られるようになります。
咽頭炎
鼻腔や口腔の奥にある管状の器官に炎症が起こる病気です。咽頭粘膜が赤く腫れ、食物などを飲み込むときに激しい痛みを感じたり、咳、痰、倦怠感、頭痛、発熱などの症状が見られるようになります。咽頭は耳にもつながっていますので、耳の奥に痛みや不快感が広がるケースもあります。
治療にあたっては、まず咽頭に炎症を起こしている原因を突き止め、この病気に対処します。最も多い原因は風邪症候群なので、安静、保温、保湿、適度な水分と栄養補給などを行ったうえで、消炎鎮痛剤や抗菌薬を使用。これらによって喉の痛みを改善していきます。
声帯ポリープ
喉頭にある声帯という器官にこぶ状の良性腫瘍が出来る病気です。これにより、声がかれたり、のどに痛みが生じたり、思い通りの声が出せなくなります。主な原因は、のどの酷使です。声帯の周囲の粘膜が弱っているときに、声を出し続けたり、風邪などによる咳で声帯周囲の粘膜が傷つけられると、粘膜にポリープが発生してしまうのです。
なお、ポリープと同じように見えていても、実際はがんであるケースもありますので、のどに違和感を覚えた方は、早めに耳鼻咽喉科を受診し、必要な検査を受けることをお勧めいたします。